食肉について

Netflix「世界の今をダイジェスト」食肉の未来

 

 食肉の消費量は年々増加しているらしい、10秒間に屠殺される家畜の数は24,000頭、年間で75,000,000,000頭、過去50年間で人口は倍増したが肉の生産量は4倍以上増加している。10億匹のブタ、10億頭のヒツジ、15億頭のウシ、230億羽のニワトリが飼育されている。土地や水の使用、温室効果ガスの排出などにより、持続可能な生産にも限界が来ようとしている。

 2018年現在3億3550万トンの肉の消費量が、2050年には4億5500万トンに達する見込みである。先進国での需要は横ばいであるが、発展途上国での需要は伸び続けている。

 人類が野生動物の家畜化をしたのが紀元前1万年ごろであり、農耕の開始と動物の家畜化をしたことにより、人々は定住し、食料の備蓄や安定的な食糧供給が可能になった(安定的な供給があって定住したかもしれない。)。そのおかげで、文明が生まれた。動物の家畜化なしに現代の発展した社会は存在し得ない。ところがいまや食肉の需要は社会の持続不能なレベルに達しようとしているという。

 そもそも肉を生産するにはかなりのコストを要する。10キログラムの肉を得るにはその10倍以上の重量の飼料が必要である。水や広い土地も必要になるが、現在の需要の増加ペースだと、世界の土地すべてを家畜動物の飼育に使用してもその需要を満たすことができなくなるという。

 そこで近年注目されているのが人工の肉である。ビヨンドミートやインポッシブルミートといった植物を由来とする人工肉や、動物性たんぱく質由来の培養肉がある。

 番組中では何人かの子どもに牛肉、ビヨンドミート、インポッシブルミートを食べさせ最も気に入ったものを選ばせていたが、いずれの子どももビヨンドミートを選んだ。スタッフがそれが野菜でできていることを伝えると、子供たちはそれならば二度と食べないといったり、なかなかいけるねなどと驚いていた。ビヨンドミートが目指すところは単なる肉の代替品ではない。その名の通り肉を目指し、肉を超えようとしている。現に実験での反応はかなりのもののようだし、味も相当いいのだと思う。

  地球に負荷がかかり我々の生活が脅かされるのであれば、肉をあきらめる日も来るとは思うが、生きているうちは大丈夫かな。でも味が良いらしいのでコストが下がれば選択肢には十分入ると思う。

 ちなみに昆虫食という答えもある。