「実体の模倣」と「アイデアの模倣」

 技術や概念といったものは「実体の模倣」か「アイデアの模倣」のどちらかで伝播する。ある発明を知った人が、それがうまく働くことをしっているにもかかわらず、独自に発明することは考えにくい。

 「実体の模倣」の場合入手可能な情報が詳細に模倣され、一部修正改良を加えたうえで使用されるので、その成果物はオリジナルと非常に似たものになる。

 「アイデアの模倣」の場合基本的なアイデアだけが模倣され、その成果物はオリジナルに似ることもあればそうでないこともある。

 

「銃・病原菌・鉄」第12章から